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『海と風と町と』

みやぎの思い出写真集制作委員会事務局 矢吹浩二さん(46)

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東日本大震災以前の宮城県沿岸部の風景写真などを集めた「みやぎの思い出写真集『海と風と町と』」を作った。

20センチ角、オールカラー122ページ。収めた写真は、被災前の海辺の風景や街並み、祭りなど330点に上り、今となっては懐かしい往時の姿を静かに伝えている。

本業は仙台市青葉区にある広告代理店のプランナー。震災後、広告業に生きるものとして被災地にどんな支援ができるか、思い悩む日々が続いた。そんな時、同僚の一言にハッとした。

「被災者の中には痛々しい故郷の写真を見る気になれない人もいる。むしろ、被災前の元気な町の姿を見たいのではないか」

当時は、津波被害の大きさを伝える報道写真集の出版が相次いでいた。ひらめきを得て5月中旬、すぐにつながりのある宮城県内の印刷会社などに声を掛けて4社で写真集制作委員会を結成。宮城県や沿岸15市町にも協力を依頼し、観光PR用写真などの提供を受けたが、津波で失われた自治体もあり収集は難航した。

新聞やテレビ、ラジオなどの報道のほか、インターネットも使って、一般にも広く写真の提供を呼びかけた。

「もう見ることのできない美しかったあの頃の情景を、1枚でも多く収めたい」

願いは、被災地の人々の心にもじんわり浸透。結果、北は岩手県境の気仙沼市から南は福島県境の山元町まで、計3195点の写真が寄せられた。

制作委員会は、特定の地域や撮影者に偏らないように配慮しながら330点を厳選。しかも提供してくれた人の写真は1人1点は必ず載るように、サイズの大小を工夫して収めた。

そうして10月、写真集が完成。印刷した5万部のうち3万2000部超は各自治体やボランティアなどの協力を得て、仮設住宅入居者を中心に津波被災者への無償配布を始めた。

発行費用約550万円のうち約440万円は、企業23社と個人1280口の協賛で工面。
約9000部は協賛者に御礼として提供する。

残る約1万部は宮城県内の主な書店やコンビニエンスストア「ローソン」で、1部525円で販売する。発行コストの不足を穴埋めしつつ、収益が出れば全額、宮城県を通じて復興支援に役立ててもらう計画で、完売すれば約200万円の寄付につながる計算だ。

「自分の写真で、人の気持ちを癒すことができたらという人々の思いで、完成までこぎつけた。集まった写真は本当に今となっては貴重なものばかり。協力してくれた方々には、心から感謝したい」と語る。

その一方、胸には小さな疑問もある。
「この写真集は本当に被災した人たちに喜ばれるのだろうか」

衣食住に必要な物資を届けたり、がれきの撤去を手伝ったりする直接的な支援とは違うだけに、もどかしさがないわけではない。載せられなかった写真も多く、いつかは同趣旨の写真集をもっと細かいエリアで発行できないかという思いもある。

それでも、試みは反響を呼びつつある。岩手県の印刷会社が、同様の写真集の岩手版を発行したいと連絡してきた。写真の収集法から発行コストの工面策まで、培ったノウハウはすべて伝授し、岩手の思い出写真集の出版を全面支援する予定だ。

「家を失い、アルバムも流された家庭が少なくない。写真集がその心の隙間を少しでも埋めるのに役立てたら、嬉しいです」

広告のプロとして、まとめ上げた写真集。ページをめくるたびに涙する人がいても、それはきっと、それぞれが心に抱えた重荷を降ろし、明日を向く力になると信じている。



こんな応援を求めています!


今はふるさとを離れている宮城の出身者や、かつて宮城に住んだり勤めたりしたことのある全国の人に、手に取ってほしいです。写真集を買っていただくことが、結果として被災地支援にもなる。周囲の人にもぜひご紹介してください。
連絡先はみやぎの思い出写真集制作委員会事務局の南北社022(722)2661。

写真説明・完成した写真集を手にする矢吹さん
取材・執筆 河北新報ネット事業部 大泉大介
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