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震災を進路選択のハンディにさせない

一般財団法人「学習能力開発財団Lead」
畠山明理事長(42)


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 6月1日、財団を登記した。当面の課題に「震災孤児の学習支援」を掲げる。
 「震災のショックが大きかったり、依然肉親の遺体が見つからなかったり、勉強どころではない子もいるが、非情にも時は流れていく。来春受験を控えている生徒もいる。震災による勉強の遅れが今後の人生に悪影響を与えないように、できる限りサポートしたい」

 3年間の小学校教諭経験を経て15年前、仙台で家庭教師の派遣業で起業した。「家庭教師・個別教室のアップル」のブランドで、現在は仙台市内に5教室、東京に1教室を構える。特長は、指導に当たる講師陣が「全員プロ」であること。つまり、アルバイト学生は使わない。また、生徒と講師が「完全1対1」の指導法も創業以来のこだわりだ。講師が自宅に来るのをためらう家庭向けに、同社の施設で生徒と講師が対面する「個別教室」の展開にも力を入れ、業界では宮城県内屈指のシェアを誇る。

 震災後、自社テキストの予備や買い集めた辞書を被災地の子どもたちに無償で配り歩いた。講師を連れ立って避難所を訪ねる取り組みも並行し、児童・生徒を見つけては「一緒に勉強しない」などと声掛け。興味を示せば避難所の一角を借り、マンツーマンで2、3時間、勉強をサポートする地道な取り組みを続けてきた。

 取り組みを続ける中で、浮かび上がったのが震災遺児の存在だった。「授業料の減免や奨学金の貸与など、経済的な支援は受けられても、日々の勉強の手助けまでは既存の支援制度は対応しきれない」。学習支援のプロとしての使命感を胸に、かねて構想していた財団を設立。つながりがあった学校を訪ねて支援が必要な遺児を紹介してもらい、生徒が望めば無料で家庭教師を派遣する支援活動を始めた。

 とはいっても、課題はある。被災地のどこに、どれだけの遺児がいるのか、個人情報保護の壁もあり、実態把握は困難を極める。そのため現在支援が継続できている遺児は、まだ多くはない。毎月20人以上はサポートしたいと考えているが、まだその枠に達していないのが実情だ。

 派遣する講師への薄謝や交通費など、遺児1人の支援コストは、年12万円と見込んでいる。「来年度は初年度からの継続を含め30人。さらに翌年度は150人まで支援の規模を広げたいが、それもニーズがあってこそ。もっと多くの遺児に、われわれの支援を知らせたい」と力を込める。

 6年ほど前から、いわゆる「学習障がい」の子どもたちの支援に取り組んできた。ある調査では、全国の小中学校児童・生徒の4.5㌫が該当するとの報告もある。同じ悩みを抱えながら、有効なサポートが得られていない家庭に、どうにか手を差し伸べられないか─。自社で培った支援のノウハウをより多くの人に提供しようと、財団の設立を計画していた。

 そんな矢先の震災だった。出身は宮城県気仙沼市。江戸末期から続く海産物問屋の長男として生まれ育った。実家は震災による津波で壊滅し、廃業。「本来なら6代目として家業を受け継ぐべき自分はいま、何をすべきか」。自問の末に出した結論は、業種は違えど、多くの人に愛される事業で地域の期待に応え続けることだと悟った。70歳になる実父が、小学4年生の時に父親を失った遺児であったことも、「財団を設立して、震災遺児を支援する」との決断を後押しした。

 「震災で大変な目に遭った子どもたちも、これから長い人生を歩んでいかなければならない。震災体験を進路選択のハンディにしてはならない。教育の立場から少しでも支えになりたい」
 数十人のクラスを教師1人で切り盛りする学校教育に限界を感じ、1対1の学習支援の道を切り開いてきた起業家は、震災で心に深い傷を負った子どもたちにも1対1で寄り添い続けようとしている。


 こんな応援を求めています!

 何よりも、支援を必要とする児童・生徒を紹介してほしい。手助けできる人数に限りはあるが、まだ余裕がある。当財団の支援をより多くの人に知ってもらい、学びたくても学べない子どもとつながっていきたい。また学習障がいに悩む人たちにも、われわれの教育サービスを知ってほしい。教育界ではおざなりにされてきた分野だが、悩んでいる人は多い。われわれが培ったノウハウはきっとお役に立てると思う。

 ※お力をお貸しいただける方、支援を必要とするかた方は同財団0120(001)296までご連絡ください。
 取材・執筆者 河北新報社ネット事業部 大泉大介
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